S突発性発疹 |
〔ポイント〕好発年齢は4か月から1歳で、ヒトヘルペスウイルス6型と7型の感染による。6型が主で、初めての発熱の場合も多い。3−4日間の高熱(39−40度)が持続し、解熱とともに発疹が出現する。これらのウイルスは中枢神経に感染し易く、約10%に熱性けいれんを起こす。 〔症状〕突然の高熱で発症し、軽度の咳や下痢を伴うことがある。3-4日の発熱後に、解熱とともに全身性の発疹(わずかに盛り上がった小豆大の紅い発疹)が出現し、3-4日で発疹も消失して治る。 〔病態〕潜伏期はおおむね10-14日で、発症前2日から1週間程度はヒトにうつす可能性がある。中枢神経に親和性があり、熱性けいれんを合併することもある。 〔診断〕特有の臨床経過から診断は容易である。白血球の増多やCRPの上昇は見られない。 〔治療〕熱冷ましの使用や十分な水分摂取を補助する。 〔予後〕予後良好であるが、ときに熱性けいれん、脳炎等が見られる。免疫抑制状態の患児では多臓器不全など重篤な合併症の危険がある。 |