Gロタウイルスやノロウイルスなどウイルス性胃腸炎 |
【ポイント】秋から年末にかけてはノロウイルスが、1月から4月にかけてはロタウイルスが主に流行します。ロタウイルスの場合、通常1歳を中心に乳幼児に流行し、生後6カ月から2歳児で入院が必要なことも多く認められます。便中にウイルスが排泄され、家族にもよく感染するので、排泄物や吐物の処理を確実に行うことが大切です。水分が十分に摂れず、脱水を来すこともあり、家庭での看護が重症です。 【症状】突然の嘔吐それにつづく下痢、発熱を伴うことも多い。乳児では下痢も頻回(5-10回)になり、水様になったり、白っぽい米のとぎ汁様を呈することもある。年長になると腹痛を訴えることも多い。普通 【病態】乳幼児では、嘔吐や下痢が頻回の場合には脱水症を来し、輸液療法が必要になる。乳幼児ではロタウイルスやアデノウイルスによる場合が多く、年長児になるとノロウイルスによる場合が多くなる。潜伏期は1-3日。 【診断】ウイルスの確定には、ロタやノロでは迅速キットが利用できる。 【治療】制吐薬、整腸薬と食事療法。脱水では輸液療法。水分補給や食事療法では、野菜スープなどで糖分の補給も大切。ヨーグルトや牛乳などの乳製品は控え目に。乳児の母乳やミルクは原則的に大丈夫ですが、下痢が続く場合には、二次性の乳糖不耐症を招き、ミルラクトやガランターゼなどの投薬が必要な時もあります。 【予防】生後6週から6か月の赤ちゃんを対象にロタウイルス感染症に対する予防接種がわが国でも可能になりました。また、嘔吐場所の消毒やトイレの消毒には次亜塩素酸水溶液が有効です。 |